3.コクラン共同計画エビデンスエイド:洪水と水の汚染に関する情報リソース

コクラン エビデンス・エイド: 洪水と不衛生な水に関する情報リソース
Cochrane Evidence Aid: Resources for flooding and poor water sanitation

2010年8月のパキスタンにおけるモンスーンによる洪水や2010年1月のハイチ地震以降続いている危機、そして最も最近では2010年後期から2011年初頭に掛けてのオーストラリアでの洪水の例にもあるように、自然災害時に安全で清潔な水を手に入れることは大変重要である。し尿で汚染された水はコレラをはじめとする下痢症の蔓延を招き、動物の死骸で汚染された水はレプトスピラ症など他の疾患を生じ、水生の媒介昆虫が増加するとマラリアなどの疾患が伝染し、生活用水の汚染は結膜炎や疥癬などを増加させる。これらの概要はWHO(世界保健機関)の‘緊急時における伝染病のコントロール(Communicable disease control in emergencies)’ 1 に要約されており、本「情報集(Special Collection)」の準備においても活用された。

自然災害による疾病は、平素から存在する腸管感染症による有病率や死亡率に上積みされる。WHOによれば、下痢症は毎年5歳以下の子供にとって死因の2位を占め、年間150万人を超える小児がなくなっている。2

コクランによるシステマティックレビューは水に関連した疾患の効果的な予防・治療介入のために有用な情報を含み、清潔環境改善と手洗い推進のための介入についても精査されている。この「情報集」では、水質安全や水系感染症について入手可能なエビデンスをまとめたコクランレビューをお送りする。可能な限りEvidence Updateサマリーへのリンクを含んでいる。

この「情報集」の末尾には、本レビューの作成者が推奨する災害支援者に関連した追加のリソースとガイドラインリストがある。

出版元であるJohn Wiley & Sons, Ltdからのお知らせ:
エビデンスエイドの一環として、The Cochrane Library, (the Cochrane Database of Systematic Reviewsを含む)へのパキスタンからのアクセスを201012月末までの
間、無料とした。

  1. し尿汚染を原因とする、水に関連した疾患:一般的な下痢症予防・管理・治療
  2. し尿汚染を原因とする、水に関連した疾患:疾患順
  3. 水生媒介昆虫を原因とする、水に関連した疾患
  4. 個人の衛生用水が不足した場合に発生しうる皮膚・眼・シラミ媒介疾患
  5. 長期間水に曝されることによる皮膚疾患さ
  6. 特定の哺乳類の尿を原因とする、水に関連した疾患

し尿汚染を原因とする、水に関連した疾患:一般的な下痢症予防・管理・治療
下痢の予防:水質&手洗い
下痢は、特に低中所得国においては、5歳未満歳の子供の病気の大きな原因であり、死亡原因としてもトップである。 持続する下痢はまた、栄養失調や感染への抵抗現象をもたらし、発育成長を阻害することもある。多くの病原体は汚染された食べ物や飲み物の接種により、またヒト対ヒトや汚染された手を介した直接接触により伝播される。
下痢予防に向けて水質を改善する介入(Interventions to improve water quality for preventing diarrhoea)
「水質改善のための介入は一般的に下痢予防に有効であり、水源地における介入よりも課程における介入がより有効である。」
下痢性疾患は、特に開発途上国のでの幼い子供において、罹患率・死亡率の原因のトップである。下痢性疾患に関連した病原体の多くは水によって媒介される可能性があるものの、それらの流行地で飲料水の水質を微生物学的に改善することが下痢を減らすかどうかについてはエビデンスが分かれる。次のpdfのレビューでは、下痢予防に向けて水質改善するための介入の有効性を評価している。この中には、水源地において従来行われている水質改善(例:保護された井戸、掘削井戸、水栓)や家庭単位で利用時に行う介入(例:塩素化、ろ過、日光消毒、凝集法と消毒法の併用)が含まれる。
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下痢予防のためにし尿処理を改善する介入 (Interventions to improve disposal of human excreta for preventing diarrhoea)
「このレビューはし尿処理を改善する介入が下痢性疾患の予防に効果的であることを示すいくつかの証拠を提供しています。」
世界人口の3分の1以上は、最も基本的な落下式便所・浄化槽や下水道管に接続された便所・コンポストトイレといった近代的なし尿処理施設のない地域に暮らす。そのために多くの人々はヒトの排泄物に曝される危険にあり、その結果下痢性疾患の伝播が起こっている。 [ ダウンロードPDF ]

 

下痢予防に向けた手洗い(Hand washing for preventing diarrhoea)
「手洗い促進の介入により下痢症のうち約3分の1は予防可能。この疾病の削減は、低収入の地域における清潔な水の提供に匹敵する大幅なものである。」
下痢を生じる病原体の伝播を遮断するための数ある衛生推進介入の中に、排便後・糞便処理後・食事の準備前における手洗いが挙げられる。次のpdfのレビューでは、手洗い促進の介入が小児や成人の下痢出現を減らす有効性を評価する。
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下痢の管理:経口補水液(ORS
小児急性下痢による脱水症の治療における低張経口補水液(Reduced osmolarity oral rehydration solution for treating dehydration caused by acute diarrhoea in children)

「下痢で入院した小児において、WHOの標準経口補水液(Na 90mEq/L, ブドウ糖111mEq/L, 総浸透圧311mOsm/L)よりもNaを減らして総浸透圧を250mEq/L以下に抑えた低張経口補水液は、点滴による予定外の水分補給を減らし、排便量を減らし、嘔吐を減らす。低Na血症を生じる危険がWHO標準経口補水液よりも高いとする報告もない。」

注: このレビューの出版以降WHOの基準が変更され、現在ではWHOからも低張経口補水液が推奨されている。

下痢症の子供は体内の水分を失い時に脱水症となる。砂糖と塩を水に溶かした液体(経口補水液)は下痢による脱水症の治療に広く用いられている。次のpdfのレビューでは急性下痢症の子供において浸透圧の異なる2つの経候補水液を比較している。 [ ダウンロードPDF ] [Evidence Updateの概要 ]

コレラ治療における低張経口補水液(Reduced osmolarity oral rehydration solution for treating cholera)

「コレラ患者では、WHOの標準経口補水液(Na 90mEq/L, ブドウ糖111mEq/L, 総浸透圧311mOsm/L)よりもNaを減らして総浸透圧を250mEq/L以下に抑えた低張経口補水液は、生化学的には低Na血症を増加させるが、その他のアウトカムでは同様の利点がある。」

経口補水液(ORS)はコレラなどの下痢性疾患による脱水の治療に用いられる。低張補水液は安全で、コレラ以外の下痢症の治療には高張な液よりも有効である。コレラでは急速に電解質が失われるので、治療上の利点において両者に差がないと知っておくことは重要である。次のpdfのレビューではコレラによる下痢症の治療における低張ORSと標準ORSの安全性と有効性を比較する。 [ ダウンロードPDF ] [Evidence Updateの概要 ]

急性水様性下痢の治療におけるポリマー系経口補水液(Polymer-based oral rehydration solution for treating acute watery diarrhoea)

「原因を問わずあらゆる下痢症の治療において、高分子ベースのORS(経口補水液)ORS ? 310(従来のORSはブドウ糖ベースで310mOsm/L以上の浸透圧を持つ)以上のORSと比較していくつかの利点があります 。高分子ベースのORSORS?270との比較では有意だが、この解析には十分な検出力はない。」

経口補水液(ORS)は下痢関連の死亡を減少させた点で、全世界に多大な影響をもたらした。ほとんどのORSは砂糖・食塩水の形をとるが、何年にも渡って様々な化合物(ブドウ糖ポリマー)、例えば胚芽米、小麦、ソルガム、トウモロコシなどの混合を試みてきた。これは腸管内でブドウ糖が緩やかに放出され、水と塩分の吸収が改善することを目的としている。以下のpdfのレビューでは急性水様下痢の治療におけるブドウ糖ベースのORSとポリマーベースのORSを比較する。 [ ダウンロードPDF ] [ スペイン語による概要 ]

小児の胃腸炎による脱水補正における経口ないし点滴による水分補給(Oral versus intravenous rehydration for treating dehydration due to gastroenteritis in children)

「小児の急性胃腸炎による脱水補正において、経口補液療法(ORT)と輸液療法(IVT)の間に臨床的に重要な違いはない。」

胃腸炎において関連した脱水は深刻な合併症である。脱水は体内の水分が減少したときに生じ、皮膚乾燥・頭痛・目の陥没・めまい・混乱・そして時に死の原因となる。胃腸炎により脱水を生じた小児では経口、あるいは鼻管を通じた補液、あるいは輸液により水分補正を行う必要がある。次のpdfのレビューでは、小児の急性胃腸炎による脱水補正における経口ないし点滴による水分補給を比較する。 [ ダウンロードPDF ] [ スペイン語でのまとめ ]

下痢の治療:亜鉛&プロビオティクス(Diarrhoea treatment: zinc & probiotics)

小児の下痢治療における経口亜鉛投与(Oral zinc for treating diarrhoea in children)

「研究エビデンスによれば、下痢症が小児の大きな死因である地域では、6ヶ月以上の小児に起きて亜鉛は明らかな利益を示している。」

亜鉛補充は、下痢の期間や重症度を下げることができ、WHOとユニセフにより推奨されている。以下のpdfのレビューでは、小児の急性あるいは持続性下痢に治療における経口亜鉛投与を評価する。 [ ダウンロードPDF ]

感染性下痢治療のためのプロビオティクス(Probiotics for treating infectious diarrhoea)

「急性感染性下痢症において、プロバイオティクスと補液療法との併用は、安全でありかつ有病期間の現象と排便回数の減少に明らかに有効であることが示された。しかし特定の患者群に特定のプロビオティクスを推奨するためにはより多くの研究が必要だ。」

プロビオティクスは、微生物細胞製剤のあるいは微生物細胞の成分からなり、宿主の健康や福利に有益である。プロビオティクスは急性の感染性下痢において病気や重症度を軽減するために安全な代替療法として提供される。次のpdfのレビューでは、感染性下痢の確診あるいは疑い例に対するプロビオティクスの効果について評価する。 [ ダウンロードPDF ]

小児の持続性下痢治療におけるプロビオティクス(Probiotics for treating persistent diarrhoea in children)

「プロビオティクスは、子供の持続性下痢の治療に有効であることを示唆する限られた証拠がある。」

いくつかの研究によると、途上国において持続性下痢(14日以上続く下痢)は下痢関連死亡の3分の1を占める。次のpdfレビューでは、小児の持続性下痢治療におけるプロビオティクスを評価する。 [ ダウンロードPDF ]

糞便によって汚染した水が関係する疾病:疾病ごとの分類 Water-related diseases caused by faecal pollution: sorted by disease

アメーバ症 (Amoebiasis)
寄生[原]虫 [の1種である] Entamoeba histolyticaによってアメーバ性大腸炎 [アメーバ性赤痢] がおこる。 本寄生[原]虫は、世界中に分布しており、一般的にこの原虫によって汚染した食品や水を介して感染が広がる。世界中で推定感染者 [有症者] は4000万人〜5000万人でアメーバ性大腸炎や腸管外膿瘍のような症状が認められ、年間10万人が死亡する。本疾病の症状を軽減するため [対症療法]、合併症や腸管外感染症を防止するため、および伝染予防のために適切な治療が必要である。

アメーバ性大腸炎を治療するための抗病原体薬Antiamoebic drugs for treating amoebic colitis

「チニダゾール(Tinidazoleはメトロニダゾール(metronidazole)に比べて、臨床的機能不全を軽減する点で優れ、かつ副作用が少ない。これらの薬剤の併用療法はメトロニダゾールの単独投与に比べて寄生[]虫による機能不全を軽減することにおいて効果がある。しかし、これらの結果は技術的に未熟な試験によって得られたものであり、これらの結論が確かであるとは言い難い。」

メトロニダゾールは、現在成人および子供の侵襲性のアメーバ症の治療に適した薬剤であるが、小腸の寄生[原]虫の膿疱(cyst)を除去するほどの効果があるわけではない。したがって、他の薬剤との併用療法が用いられている。また、一部の患者ではメトロニダゾールによる重い副作用が観察されるており、寄生[原]虫がこの薬剤に対して耐性を獲得する可能性があると考えられている。次のPDFのレビューでは、アメーバ性大腸炎を治療する抗アメーバ薬の評価について説明する。[Download PDF]

単純アメーバ性肝膿瘍に対するイメージガイド経皮療法とメトロニダゾールの併用療法とメトロニダゾールの単独投与療法の比較Image-guided percutaneous procedure plus metronidazole versus metronidazole alone for uncomplicated amoebic liver abscess

「単純アメーバ性肝膿瘍の臨床的または放射線的消散を早めるためにメトロニダゾールによる処置に加えて吸引療法を実施することは、現在までの証拠からは良いとも悪いとも言えない。」

アメーバ症の最も一般的な合併症は、肝臓内で膿塊が形成されること(肝膿瘍)である。メトロニダゾールは、肝膿瘍の治療に適した薬剤である。その後に用いるべき治療法は、ルミナール製剤 (luminal agent)による無症候性寄生[原]虫保有者からの寄生[原]虫の完全駆逐である。しかし肝膿瘍患者の一部は症候を示し、膿瘍が破壊されて内容物が腹膜へ流入する重大な危険性がある。このような患者に、イメージガイド経皮療法を適用することには議論の余地がある。次のPDFのレビューでは、単純アメーバ性肝膿瘍患者にイメージガイド経皮療法とメトロニダゾールの併用療法を適用する場合とメトロニダゾールの単独療法を適用する場合の長所・短所を評価する。[Download PDF]

コレラ(Cholera
コレラは細菌の1種であるコレラ菌 (Vibrio cholerae) を食品または水を介して摂取することによって発生する[経口感染症]。 この疾病は衛生状態が悪い環境でしばしば発生する。[典型的な] 症状は激しい下痢症と嘔吐であり、相当な脱水症に陥り、死に至る可能性がある。

急性の水溶性下痢症を治療するためのポリマーをベースにした経口補水法Polymer-based oral rehydration solution for treating acute watery diarrhoea

どのような原因による下痢症の治療でも、コレラによる下痢症の治療でも、ポリマーをベースにしたORS [oral rehydration solution経口補水液] ORS ? 310[ブドウ糖をベースにしたオリジナルORSで、容量オスモル濃度が310 mOsm/L以上あった]に比べて利点がいくつかあった。 ORS ? 270(容量オスモル濃度が270 mOsm/L以下)は現在最も良いとされるORSであるが、それよりポリマーをベースにしたORSがさらに良いという意見がある。しかしこれについては、十分な解析がなされていない。」

ORSは世界中で下痢症による死亡者数を減少させることに非常に大きな貢献をした。ほとんどのORSはブドウ糖と塩類から成る溶液であるが、過去数年間に人々は米、小麦、モロコシ、トウモロコシ等様々な化合物(ブドウ糖ポリマー)を加える ようになった。その目的は、ブドウ糖をゆっくり腸管[内]に放出させて、溶液中の水分と塩分の[腸からの] 吸収を改善させるためである。次のPDFのレビューでは、急性の水溶性下痢症を治療するためのポリマーをベースにしたORSとブドウ糖をベースにした[オリジナル]ORSを比較する。[Download PDF] [Resumen en espanol

 

コレラの治療のための容量オスモル濃度を低下させた経口補水液Reduced osmolarity oral rehydration solution for treating cholera

「コレラ患者において、標準的なORS? [ナトリウム90 mmol/L, ブドウ糖111 mmol/L, 総容量オスモル濃度311 mmol/L] に比べて、容量オスモル濃度を低下させた[ナトリウムを減少、総容量オスモル濃度250 mmol/L] ORS は、生化学的には[患者に]ナトリウムの減少を引き起こす。ナトリウムの減少以外では、両者は同じ効果を示す。」

ORS はコレラを含む下痢症による脱水症の治療に用いられる。容量オスモル濃度の低い製剤は、濃度の高い製剤に比べて、安全でコレラ以外の下痢症の治療に効果がある。コレラでは、患者は急激に電解質を失うので、容量オスモル濃度の低い製剤の利点がコレラ患者に対しても通用するか否かを知っておくことが重要である。次のPDFのレビューでは、容量オスモル濃度の低い製剤と標準的なORS製剤のコレラ患者の治療における安全性と効果を比較する。 [Download PDF] [Evidence Update summary]

コレラを予防するためのワクチン:死菌(全菌体)ワクチンまたはその他のサブユニットワクチン(いずれも[経皮]接種用)Vaccines for preventing cholera: killed whole cell or other subunit vaccines (injected)

[経皮]接種用ワクチンは一般に理解されているより安全で効果がある。1回の接種で最長2年間効果が持続し、毎年追加接種をすれば3年間効果が持続する。しかし、経口ワクチンが[経皮]接種用ワクチンにとってかわった。」

コレラに対するワクチンは19世紀に初めて試験され、これはコレラの流行を防止するために役立つ可能性があることが示された。[経皮]接種用全菌体ワクチンは1960年代と1970年代に使用された。しかし、それらは効果が低く、持続性が悪く、また高頻度に副作用が認められたので、あまり好まれなかった。次のPDFのレビューでは、死菌(全菌体)コレラワクチン(killed whole cell (KWC) cholera vaccines) および不活性化サブユニットワクチン(いずれも[経皮]接種)について、コレラ症の予防、死亡の防止、および副作用という観点から評価する。最近使用されるようになった経口コレラワクチンに関するコーランレビューが、現在別途執筆されている最中である。[Download PDF]

A型肝炎(Hepatitis A
A型肝炎を予防するための免疫グロブリンImmunoglobulins for preventing hepatitis A

免疫グロブリンは、子供でも大人でもA型肝炎を予防するために効果が期待できる。しかし、記載されている試験では偏りの危険性があり、試験数も十分ではないので、この結論を導くための証拠が不十分である。」

A型肝炎は、低所得国では一般的な伝染性のウイルス性疾患である。 A型肝炎は、主として糞口ルートでヒトからヒトに伝染する。特異的なA型肝炎ワクチン(能動免疫)が開発されるまでは、免疫グロブリンを用いた受動免疫によるA型肝炎の免疫予防法はA型肝炎予防に必須であった。次のPDFのレビューでは、A型肝炎予防のための暴露前と暴露後の免疫グロブリンによる予防法の功罪について評価する。[Download PDF]

サルモネラ症(Salmonellosis
サルモネラ菌による消化管感染症を治療するための抗生物質Antibiotics for treating salmonella gut infections

「サルモネラ症の子供や大人において、重篤ではない下痢症のみを呈する場合、抗生物質療法を適用するのは臨床的意義があるとは思えない。抗生物質投与は副作用を増加させ、糞便サンプルからのサルモネラ菌の検出を長引かせる。」

非チフス性サルモネラ症(Non-typhoidal salmonellosis)は、複数の発展途上国では急性下痢症の重要な原因であると思われる。サルモネラ症の治療のために抗生物質を投与する目的は病気の期間を短縮し、重篤な合併症の発生を防止するためである。また、抗生物質に対する耐性菌が出現する可能性にも注意せねばならない。次のPDFのレビューでは、サルモネラ症による下痢症を呈する子供や大人に対して投与された抗生物質の影響を評価する。[Download PDF]

[細菌性]赤痢 Shigellosis
[細菌性]赤痢に対する抗生剤療法(Antibiotic therapy for Shigella dysentery

「我々は、中度から重度の[細菌性]赤痢については抗生物質を使用した治療を勧める。[細菌性]赤痢についてまず最初に使用する抗生物質は、その地域で分離された菌株の定期的な検査によって更新され、適切なものであると推奨されたものを選択するようにする。そのほかにWHO [World Health Organization、世界保健機関] によって推奨される補助的な予防法(例えば、保健教育や手洗いなど)も励行されるべきである。」

[細菌性]赤痢は、大腸における細菌性感染症であり、下痢症や赤痢(下痢便に血液や粘液物質が混入)が主たる症状で、患者は死亡する可能性がある。本疾病は、主に人口が密集し、衛生状態が悪い低所得国や中所得国で発生する。本疾病は、5歳以下の小児を中心に、全世界で年間約110 万人の死亡原因となる。軽度の症状の場合は、自然治癒が期待できるが、より重症の場合、治療および病状のぶり返し予防のために抗生剤による治療が推奨されている。推奨される抗生物質は、多岐にわたり、地域によって異なる感受性や副作用を考慮して決定される。次のPDFのレビューでは[細菌性]赤痢を治療するための抗生物質の有効性と安全性について評価する。[Download PDF]

 

チフスおよびパラチフス(Typhoid and paratyphoid fever (enteric fever)
合併症のないチフスおよびパラチフスを治療するためのアジスロマイシンAzithromycin for treating uncomplicated typhoid and paratyphoid fever (enteric fever)

アジスロマイシン(azithromycinは、薬剤耐性菌に感染した患者に対しても、フルオロキノロン系の薬剤 (fluoroquinolone drugs) より有効であると思われる。アジスロマイシンは、セフトリアキソン(ceftriaxone)より効果がある。」

チフスまたはパラチフス(腸[炎]熱とも呼ばれる)はサルモネラ属(Salmonella)に属する [特定の血清型の] 細菌によって起こる感染症である。これらの感染症は通常患者から排泄される糞便によって汚染した食品または水の摂食によって伝染する。主たる症状は、間欠熱(intermittent fever)、激しい頭痛、腹部不快感、食欲減退、不快感、腹部圧痛、肝臓や脾臓の肥大である。 約10% 〜 15% の患者が出血、ショック症状、膵臓・心筋・脳の炎症のような合併症を発症する。長年にわたって本疾病の治療にクロラムフェニコール(chloramphenicol)、 アンピシリン(ampicillin)、 およびコトリモイサゾール(cotrimoxazole) のような抗生物質が使用されてきた。しかし、最近多剤耐性菌株が出現している。その他に、フルオロキノロン系、セファロスポリン系(cephalosporins)、およびアジスロマイシンのような抗生物質も使用されている。次のPDFのレビューでは合併症を伴わないチフス・パラチフスの治療に用いられるアジスロマイシンおよびその他の抗生物質を比較する。 [Download PDF] [Evidence Update summary]

 

チフスおよびパラチフスを治療するためのフルオロキノロン系抗生物質Fluoroquinolones for treating typhoid and paratyphoid fever (enteric fever)

「試験規模が小さく、研究方法が様々であった。成人では、クロラムフェニコールに比べるとフルオロキノロン系抗生物質が臨床症状の再燃率を抑えるのにはより有効である。データ不足のため、他の抗生物質との比較(特に子供に関して)は、困難である。」

チフスまたはパラチフスの最初の治療にはフルオロキノロン系抗生物質を推奨する。しかし、それらと他の抗生物質および各種フルオロキノロン系抗生物質間でどのように比較したかは不明である。次のPDFのレビューでは子供および大人の腸[炎]熱の治療のための、フルオロキノロン系抗生物質と他の抗生物質との比較、および各種フルオロキノロン系抗生物質間での比較、さらに、フルオロキノロン系抗生物質治療に関して治療期間を比較した。 [Download PDF] [Evidence Update summary]

 

チフスを予防するためのワクチンVaccines for preventing typhoid fever

「ライセンスを取得しているTy21a およびVi多糖類ワクチンは有効である。まだライセンスを取得していない新しいワクチンであるVi-rEPA は前者と同等に効果があり、より長期間の免疫を賦与するかも知れない。」

2種類のチフス用ワクチンが商品化されている(Ty21a およびVi多糖類ワクチン)。いずれも経皮接種用であるが、ルチンに使用されてはいない。新しいViワクチンであるVi-rEPA と呼ばれるワクチンは開発中である。次のPDFのレビューではチフス予防のためのワクチンを評価する。[Download PDF]

水棲昆虫の媒介による水関連の病気(Water-related disease caused by water-based insect vectors)

デング熱(Dengue fever)
デング熱ショック症候群を治療するためのコルチコステロイドCorticosteroids for treating dengue shock syndrome

デング熱ショック症候群の管理におけるコルチコステロイド使用を正当化する証拠は不十分である。コルチコステロイドは潜在的に害をもたらす可能性があるので、ステロイドをプラセボ群と比較する無作為化比較試験に参加している場合を除き、臨床医はそれを使用すべきでない。」

デング熱ウイルスは、2種類の蚊(ネッタイシマカおよびヒトスジシマカによって媒介されるアルボウイルスで、軽度の熱性疾患からデング出血熱(発熱と出血を伴う重度の病態)まで幅広い症状を引き起こす。現在では、毎年発生する1億のデング感染のほとんどは東南アジアで起きていると推計されている(アメリカ諸国でもやはり多数が起きているが)。デング熱ショック症候群はデング出血熱のもっとも重症型である。現在のデング熱ショック症候群の治療は、血流中に直接補液することであるが、コルチコステロイドはその抗炎症作用により補助療法になることが示唆されてきた。本レビューは、デング熱ショック症候群の治療としてのコルチコステロイドをプラセボまたは無治療と比較したものである。[Download PDF] [Evidence Update summary]

マラリア(Malaria)
「マラリア特集」‘Malaria Special Collection’ を参照。

日本脳炎(Japanese encephalitis)
日本脳炎を防止するためのワクチンVaccines for preventing Japanese encephalitis

 

「3つのワクチンのうちの1つのみがRCTによって有効性が直接調べられてきただけなので、現在臨床的疾患防止のために用いられているワクチンの有効性を比較することは不可能である。」

日本脳炎は、頭痛、発熱、嘔吐および下痢など一般的な症状を伴う中枢神経系のウイルス疾患である。ほとんどの人は1週間以内にそれ以上の合併症を残さず回復するが、約300 例に1例は見当識障害、痙攣、麻痺、昏睡のような重篤な症状を呈する。重症例の約30%が致死的であり、生存者のほとんどが精神障害、手足の麻痺、失明など重篤かつしばしば慢性の機能障害を遺す。ワクチン接種は日本脳炎を防ぐ唯一の実用的な方策と認識されているが、製造不足、費用、製造許可の問題が多くの感染国において予防接種計画の妨げとなっている。ワクチンの有効性や安全性も承認・採択に悪影響を与えている。本レビューは、日本脳炎予防のためのワクチンについて、有効性、有害作用、および免疫原性の点から評価する。[Download PDF]

 

個人の衛生のための水が不足している場合に発生する場合のある皮膚、眼、&シラミ媒介性疾患(Skin, eye, & louse-borne diseases that can occur when there is a lack of water for personal hygiene)

皮膚感染症:疥癬(Skin infections: scabies)
疥癬を治療するための介入

「ランダム化比較試験からの利用可能なエビデンス(エビデンス)によると、ペルメトリン外用薬は、疥癬のための最も有効な治療法と思われる。イベルメクチンは、効果的な経口治療薬と思われるが、多くの国ではこの用法に適応が無い。」

疥癬は、ヒゼンダニ により引き起こされる、強烈なかゆみを伴う皮膚の寄生虫感染症である。メスのダニが卵を産むために皮膚の中の潜り、それらが孵化して増殖する。感染は、性的な接触を含む皮膚の接触を介して人から人へ広がる。疥癬は世界のどこでも発生する可能性があるが、衛生状態が悪かったり、人口密度が高かったり、社会的な混乱が存在する地域において特に問題であり、資源が乏しい多くの国々において流行している。疥癬を治療するために様々な薬が開発されており、薬用ハーブや伝統的な薬も使用されることもある。次のPDFのレビューでは、疥癬を治療するための外用薬と全身投与薬についての評価を行っている。 [ ダウンロードPDF ]

皮膚感染症:膿痂疹(Skin infections: impetigo)
膿痂疹のための介入

「ペニシリンは、膿痂疹には有効ではないが、他の経口抗生物質が役立つ場合がある。一方で、二種類の抗生物質クリームは(ムピロシンとフシジン酸)が、限られた疾患に対する経口抗生物質と少なくとも同等の有効性を有している。 消毒液の使用により膿痂疹が改善するというエビデンスはほとんど存在しない。」

膿痂疹は一般的な表面的な細菌性皮膚感染症で、接触により感染し、通常は小さな子供に発生する。膿痂疹は水泡のような病変で、膿で満たされており、かさぶたを形成する。またひっかくことにより感染は広がる。治療法の選択肢には、消毒液、抗生物質のクリーム、ステロイド/抗生物質のクリーム、経口抗生物質がある。標準治療は確立されておらず、また治療のためのガイドラインは国や地域により同一ではない。治療の選択肢には、消毒剤液だけでなく、多くの経口及び外用の抗生物質などがある。次のPDFのレビューは、自然治癒を期待するなどの治療法の効果を評価している。[ ダウンロードPDF ]

眼感染症: 結膜炎(Ophthalmic infections: conjunctivitis)
急性細菌性結膜炎に対する、抗生物質vsプラセボ

「急性細菌性結膜炎はしばしば自然軽快するが、抗生物質の使用が臨床的、微生物学的な寛解率を改善する。」

急性細菌性結膜炎は感染によるもので、目が赤くなり、炎症を起こした状態になる。通常深刻ではない状況で、たいてい約 1 週間で自然軽快する。急性結膜炎を起こした患者は、症状の改善を早めるために、しばしば抗生物質を、通常は目薬や軟膏といった形で処方される。結膜炎に対する抗生物質の利益は疑問視されてきた。次のPDFのレビューは、急性細菌性結膜炎管理における、抗生物質療法の利益と害を評価している。[ダウンロード PDF ]

眼感染症: トラコーマ(Ophthalmic infections: trachoma)
トラコーマは世界における、主要で予防可能な失明の原因である。クラミジア‐トラコマティスによって引き起こされる細菌性眼感染症で、中東、アジア、アフリカを中心とした低所得国の、貧しい地域社会に住む恵まれない子供たちにおいて一般的である。繰り返される感染により、まつげは内反し、角膜に対してこする形になる。まつげと、眼の表面間の接触は、結果として失明に至る。

活動性トラコーマに対する抗菌薬投与

「レビューによると抗生物質投与によりトラコーマを減らすというエビデンスがある。軟膏は内服薬よりも良くもないし悪くもない。」

1997年に、世界保健機関(WHO)はトラコーマの”SAFE”戦略(手術、抗菌薬投与、顔面の清浄化、環境改善)にもとづいた取り組みを立ち上げた。次のPDFのレビューの目的は眼球結膜へのトラコーマおよびクラミジア・トラコマティス感染への抗菌薬の効果を評価することでSAFE 戦略において抗菌薬投与が支持されるエビデンスを評価するものである。[ ダウンロードPDF ]

活動性トラコーマ予防のための環境衛生的介入

「ハエを抑えるために殺虫剤スプレーを使用することの役割は明らかではない。健康教育はトラコーマを減らすのに効果的かもしれない。」

トラコーマを抑えるための主要な戦略の一つは、対象となるコミュニティにさまざまな環境衛生的手段を実施することである。環境衛生は、ハエの増殖と疾患の拡大を増長する要因を排除する一連の手段である。これらの介入は水の供給や便所などの提供、ハエをコントロールするための殺虫剤スプレーを含む。次のPDFのレビューでは、環境衛生的介入が流行地域において活動性トラコーマ予防への効果についてのエビデンスを評価している。[ ダウンロードPDF ]

活動性トラコーマ予防のための顔面の洗浄

「ある臨床試験のエビデンスによると、顔面の洗浄は清潔さを増すだけでなく、重症トラコーマを減らすのに有効かもしれない。しかし活動性トラコーマを減らす効果については結論が得られていない。また別の臨床試験によると、疾患がすでに確立しまった子供において、顔面の洗浄単独もしくはテトラサイクリンとの併用について活動性トラコーマを減らすエビデンスは存在しない。」

顔面の洗浄は、トラコーマを世界的に撲滅するために世界保健機関(WHO)によって推進されている”SAFE”戦略(手術、抗菌薬投与、顔面の清浄化、環境改善)の一部である。顔面の洗浄は目にたかるハエの数を減らし、トラコーマ病原体のヒト-ヒト感染を減らすはずである。次のPDFのレビューでは、流行地域において活動性トラコーマ予防における顔面洗浄の効果を評価している。[ ダウンロードPDF ]

トラコーマ(クラミジア角結膜炎)による睫毛乱生症(逆さまつげ)に対する介入

「睫毛乱生症に対して、失明を予防するための介入試験は存在しない。いくつかの介入試験では、逆さまつげの除去がより有効であることが示されている。」

反復感染により上眼瞼結膜の瘢痕を引き起こし、このことにより眼瞼が内反して睫毛が前眼部の角膜に触れる原因となる。これはトラコーマによる睫毛乱生症として知られている。眼瞼と睫毛が動くたびに、角膜の表面が傷つき混濁して、最終的に失明する。 次のPDFのレビューでは、逆まつげを除去する最も効果的で最も適切な手段を確立するために、トラコーマによる睫毛乱生症に対して、異なる介入(外科的なもの、非外科的なもの両方について)の効果を評価している。[ ダウンロードPDF ]

ダニ媒介性疾患:恙虫病(Louse-borne disease: scrub typhus)
恙虫病を治療するための抗菌薬

「テトラサイクリン、ドキシサイクリン、テリスロマイシン、アジスロマイシンの間には明らかな違いはない。標準的な抗リケッチア薬に反応が悪い恙虫病がみられる地域では、テトラサイクリンよりもリファンピシンの方がよりよいかもしれない。」

恙虫病は、ツツガムシ(ダニの一種)によって媒介される細菌感染症である。その感染は、発熱と皮膚の典型的な発疹をひきおこす。恙虫病は、太平洋西部の地域とアジアの多くの地域で、とくに農夫によく見られる。また旅行者、とくにキャンプやラフティング、トレッキングをする人にもよくみられる。抗菌薬(クロラムフェニコール、テトラサイクリン、ドキシサイクリン)は、その感染症の治療によく用いられてきた。しかし、これらの抗菌薬に耐性が報告されてきている。次のPDFのレビューでは、発疹チフスを治療するための抗菌薬の処方のあり方を評価している。[Download PDF]

水へ長期間つかることが原因となる皮膚疾患(Skin diseases caused by long-term exposure to water)

皮膚感染症:足の皮膚真菌感染症(足白癬(水虫)を含む)(Skin infections: fungal infections of the skin of the foot (including tinea pedis or athlete's foot))
足の爪および皮膚の真菌感染症の局所治療http://onlinelibrary.wiley.com/o/cochrane/clsysrev/articles/CD000320/frame.html

「プラセボを対照とした臨床試験では、アリルアミン系抗真菌薬およびアゾール系抗真菌薬による外用治療は、明らかに高い治療効果を示す。アリルアミン系抗真菌薬の外用は、アゾール系抗真菌薬の外用と比較して、わずかに高い効果を示すとされている。現在アリルアミン系抗真菌薬は、OTC薬(薬局・薬店で購入できる一般用医薬品)としても購入できる。爪白癬に関しては、抗真菌薬の有効性に関するさらなる検証が必要である。」

皮膚における真菌感染症(足白癬(水虫))の好発部位は、足趾の間であり、かゆみおよび痛みを伴うこともある。また、時には皮膚が白く浸軟し、小水疱の形成も見られる。足の他の部位にも広がることもあり、とりわけ踵には発赤やヒリヒリとした痛みを生じる。また、角質の肥厚も、足底、踵、並びに足の側面に認められる。これらは皮膚の亀裂の原因にもなる。母趾の爪への真菌感染は、爪甲全てに影響を及ぼし、時には数本のもしくは全ての足趾の爪が同時に感染を起こすこともある。次のPDFのレビューは、足の皮膚の真菌感染症の治療およびその再燃予防に関する外用療法の効果についての評価を行っている。[ ダウンロードPDF ]

足の皮膚真菌感染症の内服治療

「テルビナフィン内服はグリセオフルビン内服に比較してより高い効果を有し、またテルビナフィン内服およびイトラコナゾール内服は治療をしない場合よりも効果があるとするエビデンスが存在する。」

人口のおおよそ15%が足の皮膚真菌感染症(足白癬(水虫))を有している。足白癬の臨床所見は多彩であるが、最たる好発部位は、趾間、足底、踵、足の側面である。一旦感染がおこると、爪を含む他の部位に感染が拡大することがあり、時には再感染の原因となる。内服療法は、通常、外用療法が効果を示さないとき、もしくは慢性的に感染が持続している時に使用する。次のPDFのレビューは、足の皮膚感染症に対する内服療法の効果およびコストについての評価を行っている。[Download PDF]

 

ある種の動物の排泄する尿によって汚染した水が関係する疾病(Water-related diseases caused by urine of certain mammals)

 

レプトスピラ症 (Leptospirosis)

レプトスピラ症の抗生物質療法(Antibiotic prophylaxis for leptospirosis
「毎週ドキシサイクリン(doxycycline200 mg を経口的に服用すると吐き気や嘔吐が起こりやすい一方で、レプトスピラの血清型変換に関することや感染症に関する臨床的な有用性があまりはっきりしていない。もしこの薬剤が感染症の減少に貢献するとすれば、感染症が流行する特定地域の住民より、旅行者が服用するほうが意義がある。」

レプトスピラ感染症(Leptospira infection)は、レプトスピラ属に属するスピロヘータ型細菌の感染による人獣共通感染症で、広く世界で発生している。本疾病は、農業従事者やルチンに自然環境水、家畜、野生動物の尿に接触する機会のある労働者が感染する地方流行病である。免疫を獲得していない人々の集団が、本疾病の流行する環境へ移動した場合(旅行、仕事、リクリエーションなど)、集団感染が発生する可能性がある。次のPDFのレビューではレプトスピラ感染症の抗生物質による治療に関する諸説について吟味する。[Download PDF]

 

 

References
1. Connolly MA, editor. Communicable Disease Control in Emergencies: A Field Manual. Geneva: World Health Organization, 2005. www.who.int/infectious-disease-news/IDdocs/whocds200527/ISBN_9241546166.pdf (accessed 17 August 2010).

2. World Health Organization. Diarrhoeal disease: key facts. www.who.int/mediacentre/factsheets/fs330/en/index.html (accessed 17 August 2010).

 

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